配荷率を伸ばして、お客様が欲しいと思った時に常に存在できるようになろう!

前回の記事で、あなたのスポーツビジネスを伸ばし「勝てる戦」を作り上げるために必要な、「プレファレンス」「認知」「配荷」のうち、「認可」というものについてお話しさせて頂きました。ですので、今日は、「配荷」というものについてお話していきたいと思います。

あなたは、こういった経験ないですか?
「自分が買いたいスポーツ用品があってお店に行ったけど、商品が売っていなかった。」
「自分が受けたいサービスがあるけど、家や職場の近くでそういったサービスを扱っている店がないので、妥協して近くで何となく似たサービスを受けれそうなところで申し込んだ」(私は、田舎に住んでいる時間が長かったので、こういうことはよくあります…。)

実は、これらは全部、その会社(ブランド)が、店頭争いで負けているために起こっているものです。

前回学習した、消費者から「あなたが選ばれる必然」を作るだけの十分な認知とブランド・エクイティーを創りあげていたとしても、肝心の購入につながらないという場合があります。
それは、上記のように「お客さんが商品やサービスを購入する現場」に大きな課題があるからなんです。簡単に言うと、お客さんが欲しいと思った時に商品やサービスがない、お客さんが欲しいと思って探したときにあなたの店がお客さんの目に入ってこない…そんな状態のことです。
つまり、この「お客様が商品やサービスを購入する現場」を有利にコントロールできなければ、あなたの会社の売上はどんどん制限されてしまうんですね。

あなたの会社が提供する商品やサービスが、どれだけ多くの店頭で扱われているのか、その割合を「配荷率」っていいます。お客様が買える場所に商品がどれくらいの割合で置かれているか?ってことです。
「特定の市場範囲において、自分たちの製品が店頭に並んでいる割合」とでもいいましょうか。

ただ、難しくは考えないで下さいね。
この配荷率がなぜ大事なのかというのも、単純な話ですね。

いくら認知度が高くても、お客様がその商品やサービスを購入しようと思っても購入できない状態(売り切れている、売っていない、取り扱い店がない等々)であれば、売り上げは0のままですよね。ですから、市場において配荷率がどの程度あるのかという指標は、あなたのような経営者やマーケティング担当者にとっては、認知率とともに最も基本的な課題となるんです。

「ふーん…そうなんだ。でも、俺はフィットネスジム経営で、商品というより、スポーツサービスを提供しているんだから、配荷率って言われてもピンとこないし。そもそも店舗も一店舗しかないし、店頭争いといってもここから場所すぐ変われないし。」

私のブログを読まれている方は、フィットネスジムなどを経営されている方が多いので、このように思われた方もいるかもしれませんね。
実は上記の言葉は、私があるクライアントさんに「配荷率を伸ばすこと」を提案した際に、実際に言われたことなんです。ですから、もしかすると、あなたも同じように思っているかもしれませんが、スポーツジムを経営し、スポーツサービスを提供しているあなたも、この配荷率はビジネスを進展させるためには大いに必要です。

ここでいう店頭の争いというのは、なにもリアルの世界だけを指すのではありません。

例えば、スポーツジムで配荷率のことを考えるなら、デジタル世界での配荷率なんかは伸ばすべきものですよね。

どういうことかというと…
「特定のニーズ、例えば、スポーツジムに通いたい、ダイエットしたい、ボディメイクをしたい、筋トレして体を鍛えたい…といったニーズを持った人に対して、いかに自社サービスに関する情報物理的に手の届く範囲に並べられているか (検索結果画面に載っているか)」という考え方です。これも「配荷」ですよね。

簡単に言えば、あなたの店舗の商圏内に「ダイエイットしたいな」とか「ボディメイクしたいな」と考えている人がいて、その人が検索をかけたときに、すぐにあなたの店舗が出てくる必要があるってことです。

あなたも何かを購入しようとネット検索することは多いと思いますが、そんな時、10ページ目や20ページ目まで見ますか?せいぜい、2ページ目くらいまでではないでしょうか?
今は、なんでもスマホ、ネットで探します。

そう考えれば、店舗が1店舗しかないからとか、物理的な商品ではなくスポーツサービスを提供しているから、といった理由で配荷率は関係ない…なんていう考え方は、自らのビジネスの伸び代を自らで潰しているのと同じです。

あなたの店舗が、同じ商圏内で上位表示されなければ、あなたは店頭争いで負けているということです。

ここまでは、デジタルでの配荷率についてお話ししましたが、スポーツサービスでの配荷率は、デジタル上で伸ばすことだけが重要、というわけではありません。もちろんリアルの世界でも重要です。
例えば、私のクライアントに多い、フィットネスクラブ・スポーツジムのような「店舗型」のビジネスをあなたが展開しているなら、「どこに店舗を出店するか」という「立地戦略」と、「その場所に何があるのか」という「商圏戦略」も、配荷率を伸ばすための大きなポイントとなります。。

なので、飲食店やコンビニなどが店舗を出店する際に行う「エリアマーケティング」のような考え方が求められます。

つまり、あなたやマーケティング担当者は、配荷率をより向上させられるように、クロスチャネルでの活動を行っていく必要があるんですね。

では、具体的に配荷率を伸ばすための「立地戦略」や「商圏戦略」についてお話していきたいところですが、長くなってしまったので『「立地戦略」や「商圏戦略」で配荷率を伸ばす具体的な方法』については、次回詳しくお話していきますね。楽しみにしていてください!