認知率を伸ばして、『お客様の頭の中に「あなたが選ばれる必然」』を作り出そう!
本日は、あなたのスポーツビジネスを伸ばし、「勝てる戦」を作り上げるために必要な、「プレファレンス」「認知」「配荷」のうち、「認知」というものについてお話しし、スポーツビジネスにおいて「認知を伸ばす方法」を具体例と共に説明します。そして、その活動が最も大切な「ブランディング」につながっていくというお話をさせて頂きます。
あなたは何かを買おうと思った時、自分が知らないお店、知らないブランドから頻繁に購入しようと思いますか??
実は、人間というのは自分が知らないものに対しては購買行動をとりにくいものなんです。知らないメーカーよりも、知っているメーカーの方が安心できますよね。
つまり、消費者にあなたのお店や商品、サービスの存在を知ってもらわなければ、販売も何もつながらないんですね。『知ってもらわなきゃ始まらない』ってやつです。
そのため、あなたが最も注視し力を入れなければならないのは、あなたの会社や商品、サービスに対しての消費者認知の獲得なんです。
消費者があなたの会社や商品、サービスといった、自ブランドを知っている割合のことを「認知率」といいます。
一般的にこの認知率が高ければ高いほどブランドの売り上げは上がっていきます(ただし、例外はあります)。
ですから、あなたは「認知率を伸ばす」ことに注力する必要があります。
では、あなたが行われているスポーツビジネスでの「認知を伸ばす」とは、例えばどんなことが考えられるでしょうか??
スポーツビジネスには様々な市場が存在します。
スポーツ用品に関する市場、スポーツ施設に関する市場、プロスポーツクラブに関する市場、フィットネスクラブに関する市場、スポーツメディアに関する市場、スポーツイベントに関する市場などなど。
では、この中でイメージのしやすい「スポーツ用品市場」を使って、「認知を伸ばす」具体的な事例について説明していきますね。
私はサッカーにずっと携わってきていますが、幼いころからスパイクやウェア、ユニフォームなど様々なものを購入してきましたし、今でも購入しています。これらは、プレイヤーとして使うから購入する機会が多いですが、大好きな選手のユニフォームなんかはコレクター的な意味で購入したりもしています。
簡単に言えば、これが「認知を伸ばす」策の一つですね。ちょっとわかりにくいですか?
もっと、具体的なメーカーを上げて説明しましょう。
「スポーツ用品市場」で優れた認知向上の戦略を構築したのがアメリカに本社がある「ナイキ(NIKE)」です。
私がバリバリにサッカーをやっていた高校生や大学生の頃には、すでにサッカー分野にもナイキのシューズが店頭に並びバスケットシューズなどは、当たり前のように存在していたのですが、ひと昔前のスポーツシューズ市場では、ドイツのアディダスやプーマがスポーツシューズだけではなく、スポーツ用品界全体の巨人として君臨しており、当時のナイキは広告宣伝にかけれるような大きなお金もなく、ブランド名も知られていないくらい認知は低い状態でした(これは、ナイキが当たり前に存在している時代を過ごしていた私にとっては知らなかったことですが、NIKE創業者のフィル・ナイトさんの著書「SHOE DOG」読んで知りました。表紙にナイキのスウォッシュが描かれているかっこいい本です。興味のある方は是非読んでみて下さい)。
そんな瀕死の状態のナイキが取った戦略が、「これから活躍が期待されるスポーツ選手を見つけて、広告塔になってもらう」というものでした。
その戦略で最も成功したのが、アメリカのバスケットボール・NBAの伝説的選手である「マイケル・ジョーダン」選手との契約でした。
ジョーダンは1984年にNBAのシカゴ・ブルズと契約を結んだのですが、NIKEは入団直後にジョーダン選手と契約。その後のジョーダンの活躍は、スポーツビジネスに携わるあなたにはあえて言う必要もないでしょう。バスケットボールの神と称えられるほどの長年における大活躍により、彼の足元を支えたナイキは世界的認知を獲得したのです。このように、ナイキは「トップレベルの選手との契約を通じて自社のブランド認知(と価値)を高める」という戦略で大成功を収めました。
今では、「NIKE」と聞けば、スウォッシュ、ジョーダン、ジャンプマンのロゴ、バスケットシューズ、エア・ジョーダンなどが頭の中に浮かんだんではないでしょうか。
このように、消費者の頭の中にあるブランドに対する一定のイメージを「ブランド・エクイティー」と呼びます。このブランド・エクイティーをあなたの参戦する市場での競争に有利になるように築くことができれば、あなたのブランド(商品やサービス)はめちゃくちゃ売れるようになります。そして、このブランド・エクイティーを築くための活動を「ブランディング」っていうんです。
ですので、あなたのやるべきことは、「消費者の頭の中に「あなたが選ばれる必然」を作り出すこと」であり、そのための活動が「ブランディング」なんです。
ナイキのところでお話しした認知向上のためのブランディング戦略は、数ある方法のうちの一つですが、スポーツビジネスでは一番イメージしやすいと思ってお話しさせてもらいました。他にも、TVCMやチラシなどのマス広告や、屋外看板、デジタルサイネージ、ネットなどのデジタル媒体での広告、ホームページ、SNSでの口コミなどなど、実際のブランディング、認知率向上は、どれか一つのやり方で構築されているのではなく、複合的に行われているのが一般的です。
ただ、人間は忘れる生き物ですから、一度上げた認知率も何もしなければ下がり続けます。
あなたの会社でどれだけ、このようなマーケティング活動に予算を割けるかは分かりませんが、どの程度の認知率を獲得すべきなのかということと、その獲得した認知率をいかに効率よく維持するのか?ということを、あなたは考え続け実践しなければなりません。
あなたも是非、認知率向上の活動を行い、「選ばれる必然」を作り出し、競争に有利なブランド・エクイティーを築く「ブランディング戦略」を練り続け、競争に有利な状態を自ら作り出せるようになりましょう!