あなたが集客すべき「興味・関心のある人」とは?
今回のお話は、集客はある程度できているが、そこから入会や商品購入に繋がらないスポーツ経営者のあなたに向けてのものだ。また、もし前回までの「集客方法」の2つの記事をお読みの方で集客とはどのようなことが必要かということを理解したあなたにも、その次のステップとして必要な考え方を述べるので是非読んでみてほしい。
集客というのは、「興味・関心がある人たちを集めること」と前回までの記事で説明してきました。では、興味や関心がある人たちというのは、イコール、商品やサービスを欲しいと思っている人なのでしょうか?ここは間違える人が多いのですが、必ずしもそうではないんですね。ここを履き違えてしまうと、せっかく集客には成功しても肝心の入会や商品の購入に繋がらないということが多く発生することになってしまいます。
私はサッカーをしていた(今もしています)ので、サッカー教室の集客で考えると、興味・関心のある人を集客するとなれば、あなたを含め大半の人は「サッカーに興味のある人」「サッカーに関する商品(サービス)に関心を持っている人」を集めようとするのではないでしょうか?これは、悪いことではないのですが、上記したように「大半の人」が同じように集客しているんですね。つまり、あなたの競合相手も同じように集客しているってことです。すると、ここからはどれだけ広告などの宣伝費を使えるかで勝負が決まってくるので、小さなスポーツクラブでは太刀打ちできなくなってきます。
「それじゃあ無理じゃないか…」あなたは、そう思うかもしれませんが、だからこそです。
こういうことになるからこそ、あなたは「興味・関心がある人」について、もっと深く考えていく必要があるんです。
「サッカーに興味がある人」といっても、興味をもつ理由は様々なものがあります。そこを考えていくのです。例えば、「息子がサッカーを始めたから、自分も興味を持った」「TVで見た日本代表戦を見てサッカーに興味をもった」「近所のママ友から、息子にサッカーをさせたら、他の運動も得意になったと聞いたので興味をもった」などなど、様々なことが考えられます(私もサッカー一筋でやってきましたが、息子2人がバスケットを始めたことでバスケットにのめり込み興味をもっています)。
同じ「サッカーに興味がある」といっても、その奥にある理由を見出すことで、あなたが行う集客活動や販促物の内容も変わってくるはずです。
でも、あなた以外の大半のサッカー教室では、そこまで見込客のことを考えていません。
よく「将来のJリーグ選手を目指すための教室です!」とか「〇〇ユースチームに〇〇名送り込みました!」といった技術的な面や過去の実績などをPRした広告などが見られますが、確かに「サッカーを本格的に上手になりたい」「プロ選手になりたい」「息子をレベルの高い場所でサッカーさせたい」と思っている人達の興味・関心を引くことはできると思いますが、これには大きな弱点もあります。一つ目は、自分たちよりも実績の高い教室もあるということ、二つ目は、多くの教室が同じようなうたい文句で集客をしていること。だから、自分たちのサッカー教室にだけ多くの見込み客を集めるというのが困難になるんですね。
あと、忘れてはいけないのは、サッカーに興味があることと、サッカーにお金をかけるかどうかは別問題であるということだ。
これは、スポーツ以外の例えの方がしっくりくるかもしれませんね。例えば、私は車が好きで高級外車に非常に興味があります。海外の有名サッカー選手が乗っている車なんかもチェックするくらい好きなんですね。ですので、非常に非常に興味を持っています。しかし、購入するかどうかは別なんですね。欲しいとも思っていません。これは、スポーツビジネスでも同じってことです。
ビジネスの本質は、忘れてはいけません。なぜ集客をしているのか?といえば、最終的には「あなたから商品やサービスを購入してもらい売上(利益)を上げること」ですよね。それが目的です。だからこそ、興味・関心を持ってくれている見込み客について、もっと深く追求していく必要があるのです。それさえ意識すれば、「サッカーに興味がある人」から、「あなたの提供するサッカー教室に興味がある人」を集客することができます。
そして、集客した見込み客に、あなたのサービスを購入してもらわなければなりませんが、見込み客は、何に対して価値を感じてあなたのサービスに対してお金を払ってくれるのでしょうか?それは、あなたのサービスが見込み客の抱えている悩みを解決できる手段だと感じたからです。これは以前の記事でも何度も触れてきていることですね。ただ、大事なことなので、何度もお伝えします。
では、あなたが集客しなければならない「興味・関心のある人」というのは、「あなたが提供できる商品やサービスで、解決することが出来る悩みを抱えている人」ということになりますね。
つまり、あなたは見込み客がどんな悩みを抱えているのか?ということを深く考えるのと同時に、あなたが提供できる商品やサービスは、どういった悩みを抱えている人の解決策となるのだろうか?ということも考えた上で集客活動を行っていかなければならない、ということだ。
「彼を知り己を知れば百戦あやうからず」とは孫氏の兵法書の一節ですが、言い得て妙。まさにスポーツビジネスでも当てはまります。
さて、あなたの集客はいかがですか?もし、できているならそのまま継続しましょう。もし、できていなければこれを機に上記内容を是非取り入れてみて下さい。